2007.09.06
生命保険の基礎知識(4)平準保険料とはなんでしょうか
今回も生命保険の保険料の話です。
一般に予定死亡率は年齢が上がるごとに上昇していきますので、毎年収支バランスがとれるようにする(単年度決算)と保険料も毎年上がっていきます。これでは契約を続けることが難しくなってしまいます。これに対して、契約期間全体で収支のバランスをとるように計算して保険料を契約期間中ずっと同額にしたものを「平準保険料」と言います。ほとんどすべての種類の生命保険がこの形で契約されています。
この形によく似ているのが住宅ローンです。一般に住宅ローンの返済金は返済間のはじめの頃は元金部分よりも利息部分の方が多いと言われるのは、元利均等返済というやりかたをとっている金融機関がほとんどだからです。
元利均等方式をとるのは、毎回の返済額が同額なので返済計画が立てやすいことと、元金均等方式に比べて返済はじめの頃の返済額が小さいので負担が小さいからです。そのかわり、元金均等方式よりも、総期間における総返済額は元利均等方式の方が大きくなります。保険の場合は、平準保険料の形をとるとはじめの頃の保険料はむしろ割高になりますが、保険料の払い込み額が契約期間中ずっと同じなので家計管理上計画が立てやすいのです。
もし平準保険料の形をとらないとどうなるでしょうか。元金均等方式とは逆に、最初は保険料が安くて大変加入しやすくなります。しかし、年齢が上がるにつれて健康上の問題を抱える確率は高くなるのがふつうです。すると保険事故の起きる確率が上がると判断され保険料は毎年のように高くなっていってしまいます。一番保険事故の起きやすい時期に一番保険に加入し続けるのが難しくなるという事態に陥ってしまいます。こういう事態を避けるために平準保険料というかたちをとるのです。
ところでこの模式図は投資の複利効果の図式にも似ています。どういうことでしょうか。
余談ながら、インド式速算術の本が書店にたくさん並んでいます。思わず買いそうになったのですが、待てよと帰宅して本棚を見たら、やはり速算の技術をうたった本が2冊もありました。
その中に3桁同士のかけ算を筆算でする場合の書き方のこつというものがあって、なるほどと思いました。簡単に言うと、繰り上がりは暗算しないで紙に書いていくのです。テレビで見たインド式速算術の中にも同じ技術がありました。インド式速算術の本を買うのは止めて代わりに本棚の整理をすることにしました。