2009.07.23
読者からのお手紙・メールと年金手続きの体験談(1)
梅雨明けと同時にせみの声が聞こえてきました。「さぁー、来るぞ、いよいよ来るぞ、わくわくするよ、暑~~い夏!! 思いっきり汗をかいて、楽しもう。」と胸を弾ませた子供の頃を懐かしく思い出しました。
さて、「原令子の年金コラム」をご愛読いただきありがとうございます。
今回は、今まで当コラムをご覧になった読者の皆さまからいただきましたお便りにお答えいたします。
実際に年金手続きを経験した団塊世代の方からのご意見を中心に掲載しましたので、今後の皆様のお役に立てていただけたら幸いです。
※回答欄は短く記載しましたので、詳細は参考(リンク)をご参照ください。
読者-A:60歳の誕生日で退職し、関連会社に再就職をしたが、事前に当コラムをコピーし読んでいたので前会社と再就職会社の手続き時に大いに役立ちました。(61歳男性)
原:お役に立てて、うれしいです。有難うございました。年金請求の手続き(2008年9月25日掲載分)は、ほとんどの方が生まれて初めて。慣れない用語がちりばめられている年金請求書の記入や添付する書類の収集等にご苦労されたことでしょう。退職間近の方や同僚・後輩の方にも、当HPやコラムをお知らせいただけたら幸いです。
読者-B:今まで35年間会社勤めをして、何もわからないまま厚生年金に加入してきました。しかし、年金受給が近づき、自分で調べてみようと思ったのですが、年金関連の用語が複雑で解らず、あれこれHPを閲覧していました。そんなとき「原先生の年金コラム・素朴な質問」を見つけ、具体的な内容で少し理解できました。先日、社会保険事務所で職員の方の話も理解でき、手続きも無事済みました。
原:手続きを終えられて、ほっとされたことでしょう。さて、年金関連の用語は、専門性が高く、初めて耳にされるとわかりづらいですね。年金相談会で「年金の『裁定請求』をしましょう。」と相談者の方に申し上げたところ、「あのー、『最低』ではなく『最高』の額でもらいたいのですが...」と言われたことがありました。
専門用語については、年金関連用語集が参考になります。また、社会保険庁のホームページでも検索できます。
読者-C:先生のコラム・質問を読み、自分が「年金」や「年金制度」にいかに無関心だったか、また、何も知らなかったことが分かり大収穫でした。(59歳男性)
原:サラリーマンの方は、働いている間は会社が社会保険の手続きをしてくれますので、退職間際までは関心のない方が多いようです。でも、定年退職者セミナー等で年金の話しをすると、「もっと早く知っていれば、老後の生活設計をしっかり考えられたのに」という声が聞こえてきます。毎月、大事なお金を納めているのですから、その保障として受け取ることのできる年金のことを若いうちから理解し、納得して制度に加入(2007年8月30日掲載分)することは、大切ですね。今年送られる国民年金と厚生年金の加入者に送付される「ねんきん定期便」(2009年3月26日掲載分)は、過去から現在までに支払った保険料や、50歳以上の方は60歳で受給できる見込額、50歳未満の方は実績額が記載されています。関心を持ってよく確認してください。
読者-D:年金にぜんぜん関心が無く、他人事でしたが、テレビや新聞で騒がれるようになり、やっとHPなどで検索しています。その中で、「原令子の年金コラム」を発見し参考にしています。特に"再就職後の収入が多いと年金がカットされる?"は目からウロコでした。おかげさまで、60歳以後の有利な再就職が見えてきました。(55歳男性、まもなく社内制度で一旦退職予定)
原:在職老齢年金制度(2008年3月27日掲載分)のことですね。これは、非常に誤解の多い部分です。厚生年金に加入しなければ収入の額にかかわらず年金が全額受給できることや、在職老齢年金の額が過去1年の賞与額の影響を受けることなど、複雑でわかりにくい部分ですね。全国の研修会・セミナー等でも非常に関心の高いテーマです。
読者-E:年金の受給資格期間が25年間納付と知り、愕然としました。転職を5回ほど繰り返し、「ねんきん特別便・定期便」を受取り、自分はまだ23年間しか払っていない事に気づき、"あと2年払えば額は少なくても年金受給の有資格者になる"今後働く期間や働き方の参考になりました。(51歳女性)
原:「年金の受給資格期間=25年間の保険料納付」が長いか短いかは別にして、早く気づいたことは良かったと思います。極論を言えば現制度では、厚生年金+国民年金を24年11ヶ月払込み、その後何も払わなかった場合、その方が60歳からの「厚生年金」や65歳からの「老齢基礎年金」を受取ることができないということです。(合算対象期間や保険料免除期間・納付特例期間等は2008年6月26日掲載分を参照)