2025.03.18
日本年金機構から届く書類~年金証書
皆さま、こんにちは。社会保険労務士の尾田佳子です。
年が明けて、はや3ヶ月も過ぎ…既に、中旬・・・。本当に、あっという間ですね。
でも、春は目の前です。
春は、気持ち的にはワクワクしますが、季節の変わり目なので、ちょっとした不調も出やすいと思います。
いろいろな症状に悩まされる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
企業や学校では、年度が変わり、生活環境が変わる方もいらっしゃると思います。
生活環境が変わると、身体的にも精神的にもストレスがかかり、体調を崩しやすくなると言われています。
体調管理には、十分ご留意くださいね。
さてさて、いつもの食堂にも、『年度』の影響を受けている人がいるようです。
ちょっと、のぞいてみましょう。
公美 | 「はぁああ~…年度末は、疲れるなぁ~…。」 |
礎一郎 | 「お疲れさま。はい、お茶。」 |
厚二郎 | 「くーちゃん、疲れてるところ、悪いんやけどさ…。」 |
礎一郎 | 「また会社の先輩に質問されたらしいわ。ご飯作ってくるから、こーくんの話、聞いたって。」 |
公美 | 「はいはい。今度は何?」 |
厚二郎 | 「くーちゃん、ごめんやで。先輩が、年金の請求手続きしたんやって。そしたら、証書?って書いてあるのが届いたみたい。」 |
公美 | 「うんうん。」 |
厚二郎 | 「………(沈黙)」 |
公美 | 「ん?先輩の質問は何?」 |
厚二郎 | 「うーん…。『これ何?なんかすんの?年金いつもらえんの?』…って。」 |
礎一郎 | 「(厨房から)何やそれ?!」 |
公美 | 「うふふ・・・。その質問、あるあるやね~。」 |
年金証書
厚二郎 | 「手続き行った時に、説明は聞いたらしいんやけど、いざ届いたら、これがどうしたらいいか分からんらしい。」 |
公美 | 「うんうん。よく聞く話やね。会社にも、『こんなん届いたよ!』って、持って来はる人多いよ。 結論から言うと、書いてある内容の確認をして、保管しておく…かな。」 |
厚二郎 | 「それだけ?返信とかせんでいいん?」 |
公美 | 「せんでいいよ。まぁ、請求手続きして、確認が終わったので、あなたの年金の受け取る権利が決定しましたよって、お知らせみたいな感じ。」 |
厚二郎 | 「そうなんや…。」 |
公美 | 「ただし!この証書には、色んな情報が書いてあるから、確認しておくのもいいかもね。」 |
礎一郎 | 「確かにね~。先輩の口座には、この証書が届いてから、1~2ヶ月後に振り込まれる予定。具体的な日にちや金額は、事前に通知書が届くから、そちらを参考にしてもらってね。」 |
何が書いてある?
公美 | 「せっかくなので、何が書いてあるか、説明しとこっか?」 |
厚二郎 | 「そうやなぁ~。」 |
礎一郎 | 「ほんなら俺も聞いとこかな。」 |
公美 | 「まず、年金の種類。先輩の場合は老齢年金ね。 氏名、生年月日、基礎年金番号、受給権を取得した年月…これは、年金を受け取る権利が発生した月のこと。年金は、この月の翌月分から受け取れるよ。 で、先輩は65歳前に権利が発生してるから、65歳までは“特別支給の老齢厚生年金”を受け取ることになるけど、その年金額は、“厚生年金保険 年金決定通知書”って書かれている欄に書いてある。」 |
厚二郎 | 「いろいろ書いてあるんやな。」 |
礎一郎 | 「くーちゃん、その年金額って、人によって違うって認識で合ってる?」 |
公美 | 「合ってる。生年月日、これまでの厚生年金への加入期間、給与、賞与、交通費等々、全てが全く同じ人でない限りは、違う。」 |
厚二郎 | 「そこまで一緒の人はおれへんよな。」 |
公美 | 「そう。で、この年金額ってのは、あくまでも、年金の受給権を取得した時点での金額だから、これからも働いていけば、また変わるよね。」 |
礎一郎 | 「あ、じゃあ、金額が変われば新しい年金証書が送られてくる?」 |
公美 | 「それが、送られてこないねん。もし、過去の給与や賞与等の記録に誤りがあって、年金の受給権を取得した時点の年金額が変わる場合は、送られてくる。」 |
厚二郎 | 「基本、一生に1回?!」 |
公美 | 「そうそう。だから、大事にね。 とは言え、万が一、紛失したり破損したりした場合は、再交付も出来るから、ご安心を。 あ、あと、名前が変わった場合も再交付されるから、元の名前が印字された年金証書は、日本年金機構に返すよ。」 |
礎一郎 | 「へぇ~、聞いてて良かったわ。」 |
公美 | 「そぅ?良かった~。こーくん、大丈夫?先輩にちゃんと説明出来る?」 |
厚二郎 | 「聞いたこと、そのまま伝えるわ。」 |
公美 | 「いっそのこと、こーくんも勉強する?」 |
厚二郎 | 「えぇ~?!(勉強苦手)」 |
(一同、大爆笑) |
!今月のポイント!
意外と知られていないようなのですが、被保険者期間中だけでなく、年金を受け取るようになってからも、日本年金機構からは、いろいろな書類が送られてきます。
届いた書類には、皆さんが知りたい事も書いてあります。
ただ、細かく書かれていますので、見た瞬間に、苦手意識を持ってしまう方もいらっしゃるようです。
今回、取り上げた年金証書は、年金の請求手続きをした後、1番最初に送られてくる書類です。
手続きをして、大体1ヶ月後くらいに、A4サイズの少し厚紙で、三つ折りにされて、封書で送られてきます。(早い人もまれにいるようですが)
例えるならば、『手続きに基づき、確認をした結果、受け取る権利があると確認しました。』
『あなたは年金を受け取る権利を取得しましたよ。』と、いうお知らせです。
確認というのは、年金を受け取るのに、必要な要件を満たしているか?という確認です。
ちなみに、この確認は、厚生労働大臣が行います。(余談ですが、旧社会保険庁時代には、社会保険庁長官が確認を行っていました。)
なお、現時点では、ほとんどの書類は郵便で届きます。
基本的には、住民票のある住所に届きますが、住民票とは違う住所への送付を希望される場合は、年金事務所や街角の年金相談センターの窓口で手続きをしてくださいね。
!言葉のおさらい!
年金証書
年金の請求手続きをし、年金を受け取る権利があることを確認した時に送られてくる証書。
基礎年金番号
初めて被保険者資格を有した時(20歳に達した時、もしくは、20歳前に厚生年金に加入した時)に、個人に付与される番号で、原則、1人に1つ。
日本年金機構は、この番号で、年金制度への加入記録を管理している。
平成9年1月から導入されており、これ以前は、国民年金と厚生年金保険では番号が異なっていた。
導入時点に加入している保険制度の番号を基礎年金番号とし、その他の番号は基礎年金番号に統合された。
特別支給の老齢厚生年金
以下の要件を満たしていて、それぞれの生年月日に応じた受給開始年齢に達した時に支払われる年金。
① 原則、年金の加入期間が10年以上ある
② 厚生年金・共済組合に1年以上加入している。
③ 男性・共済組合加入の女性は昭和36年4月1日以前、女性は昭和41年4月1日以前生まれ。
法改正により、年金の受給開始年齢が60歳から65歳に変わった時、経過措置として設けられた制度。
尾田佳子